JR「乗車拒否問題」車イス芸人・ホーキング青山はこう見た
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JR「乗車拒否問題」 車イス芸人・ホーキング青山はこう見た(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース
ホーキングさんはこうも述べている。
「なかば実力行使のようなやり方だと、障害者への理解どころか反発を招かないかとも思うのだ。そしてそれが、はたして他の障害者のためにもなるのか? といえば絶対ならないと思う」
そして、こんなエピソードを披露している。
「以前、電車に乗ったときのこと。初めて降りる駅に着いたとたん、ものすごく駅員さんの感じが悪かった。最初は困惑したし、気分も良いもんじゃないが、余計なことは言わずに、お礼だけ伝えてその場を去った。
その駅は、そのあと仕事で毎週使わなければならなかったので、その人がいるとそれだけで憂鬱だった」
出会って3カ月ほど経ったころ、いつものようにホームでその駅員さんと電車が来るのを待っていたら、ホーキングさんの顔をマジマジと見ながらこう言ったという。
「あなたは明るいね。いつもかけてくれるお礼の言葉を聞いてれば声でわかる。前にこの駅に来てた車イスの人はまあ横柄でこっちが手を貸そうが何をしようが何も言わない。それは別に仕事だから良いけど、ある時世間話でもしてみようかと思って『こちらに来られるのは仕事か何かですか』って聞いたら『この駅に車イスで来るのは仕事じゃなきゃダメなのか!?』っていきなり凄まれちゃって。あまりにも感じが悪くて正直嫌いでした。でその後今度はあなたが来られてまたおんなじような人だったら嫌だな、とずっと思ってたんですけど、いい人で良かった」
理解があってこそ「バリアフリー化」が進む
改めてホーキングさんに、今回の件についてコメントを求めてみた。
「本来なら健常者と同様に、連絡しないでもその場で普通に対応してもらえることがベストであることは間違いないし、それでこそ真のバリアフリーなわけです。
現状はそこまでいっておらず、そのことを問題提起することは大事だと思います。
過去には今以上に乗車拒否はあったし、私も経験したことがあります。
でも、この20年ほどで一気にバリアフリー化が進み、今は少なくとも『事前に連絡』さえしておけば、乗車拒否されることはなくなっています。
もちろんこれでいいわけではなく、さらにバリアフリー化を進めていくのが理想なのですが、ただ、今回の関係者の方のコメントを見ても、少なくとも『乗せ(たく)ない』とは言っていないわけで、むしろ『事前にご連絡いただければお待たせすることなく対応できる』とまで言ってくれているんだから、正直対立するのはあまり良いことではないように思いました。
多くの障害者が障害を理由に、本来人が当然の権利として行使できることを侵害あるいは剥奪された経験があること、その悔しさや怒りを抱えて生きてきたという現実があります。それを知ってほしい、わかってほしい……こんな思いをしている障害者が多いことは同じ立場なのでよくわかります。
一方で、『バリアフリー』といっても、あくまで理解があってこそ進むものなわけで、怒りをベースに進めようとしたら、反発を招いてしまって、結局誰も得をしないことになってしまうんじゃないかなあと思いました」
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