ノンデュアリティ(非二元)講座3
悟り、真理、【それ】は
不立文字(ふりゅうもんじ)
(禅宗の教義を表す言葉で、文字や言葉による教義の伝達のほかに、
体験によって伝えるものこそ真髄であるという意味)
言語化が不可能な、
【それ】を間接的に、簡単に理解できる会話
シュリ―H・W・L・プンジャジ(1913~1997・愛称パパジ)
「覚醒の炎 プンジャジの教え」P13より引用
禅の師家(しけ)※が東京からハリドワールまで私を訪ねてきた。
彼は自分の部屋に行くことさえせず、鞄を持ったままやってきて
私の前に座った。誰かが私の名前を彼に告げたらしい。
彼は丁寧な日本式のお辞儀をして座った。
そして私に向かって言った。
「あなたはラーマ神です。私は悪魔です。この悪魔を殺してください」
私は彼を見つめると言った。
「私はそのどちらも殺した」
彼にとってはそれで充分だった。それで理解したのだ。
ふたたび お辞儀をすると彼は言った。
「もうこれで去ることができます。今から日本に帰ります」
「おお、それはいけない。今着いたばかりではないですか。
もうしばらくここにいなさい」
「ああ、それはいけません」と彼は言った。
「あなたはとても危険な人だ。もし私がここにとどまったら、
あなたに惚れこんでしまうでしょう。だから私は帰るのです」
そういうと彼は立ち去った。
※師家(しけ)は禅宗で修行僧を指導する力量を具えた者をさす尊称。
【それ】を単純に【自分自身】と置き換えても構わないし、
悟りの境地でも良い。自灯明でも良いと思う。
ブッダが残した自灯明の教え