中高年応援チャンネル 57歳 地球旅行 日記

人間と呼ばれている生物を操縦して地球を旅行中。自分自身の為の備忘録。

②第35章「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」

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ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの —時間以前からあった永遠の真実— - ラメッシ・バルセカール, ��木悠鼓 - Google ブックス
「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」ラメッシ・バルセカール著


2021/1/13 記載のブログ記事


35 行為者の完全なる不在 (205ページ~209ページまで転載)
 
 ある朝、訪問者の一人に、北インドから来た哲学の教授がいました。彼はマハラジに数回会ったことがありました。今朝は、何かで評価されている芸術家の友人を一人伴って来ましたが、その友人がマハラジの話していることに特に関心があるわけではないことは、明らかでした。
 教授がまず論議を始めました。「前回の訪問で、マハラジが自分に語ることにとても驚き、自分がそのことを考えるたびに、体中の波動が高まるのを感じています」と彼は言いました。マハラジは彼に「『戻る』唯一の道はあなたがそこへ到達した道によってであり、それ以外の道はない」と言ったのです。「この言葉は自分のマインドの琴線を打ち鳴らし、疑いや疑問の余地を残しませんでした」とその教授は言いました。しかしあとで、彼がその問題を、特にその「方法」についてもっと深く考え始めたとき、考えや観念の途方もない混乱に自分が絶望的に巻き込まれていることに気づいたのです。「自分は貴重なダイヤモンドの贈り物を受け取ったのに、それをあとで失くしてしまった人のように感じています」と彼は言いました。彼は今、何をすべきなのでしょうか?
 マハラジは静かに話し始めました。「次のことを理解しなさい。どんな真理もそれが表現を与えられた瞬間に真理ではなくなる。それは一つの観念になってしまうのだ! それに加えてさらに、お互いにコミュニケーションをするために、『私』と『あなた』、『私たち』と『彼ら』という言葉が必然的に使われなければならないという事実がある。それゆえ、まさに最初の思考がユニティを破壊し、二元性を創造する。つまり実際に、コミュニケーションが起こることができるのはただ二元性の中においてのみだ。言葉それ自身はさらなる分裂を拡大する。しかし、これですべてではない。言葉が主体と非現象に当てはめられるとき、聞き手は伝えられていることを直観的に直接認識する代わりに、内臓するその限界をもって相対的推論のプロセスを開始する」
「今までのところあなたは私について来ているかな」とマハラジは尋ね、それからまた続けました。「相対的推論とは何だろうか? 推論のプロセスによって、主体が自分の意識の中で対象物を創造し、そのプロセスが働くことができるのは、主体-対象の二元性の基礎にもとずくときだけだ。そういった相対的推論は、対象物を比較によって描写するためには効果的で実際に必要かもしれない。しかも、主体性に関してどうしてそれがうまくいくことができるだろうか? 明らかに、思い描く側【主体】は、それ自身を一つの対象物として思い描くことはできない! 目はあらゆるものを見ることができるが、それ自身を見ることはできないのだ!」
 マハラジは尋ねました。
「あなたが考えや観念のぬかるみで行き詰まり、自分自身をそこから救い出すことができないのも当然ではないだろうか? もしあなたが実際の立場を見えさえすれば、何という冗談かがわかるだろう! 
 これが話の背景である。では、実際の問題に移ろう。自分がやって来た道へ戻ろうとしているこの『あなた』とは誰か? あなたが自分の影を追いかけてどれほど遠くへ戻ろうとも、影は常にあなたの前を行くのだ。戻るとはどういう意味だろうか? それは、意識が完全に不在だった立場へ戻ることである。しかし【ここが問題のもっとも核心である】存在を否定し、(影を追いかけ)続けている否定者がいるかぎり、『あなた』は否定されないまま残っている。私が言わんとしていることを、知的思考ではなく、自分の知的思考を使う『あなた』としてでもなく、ただ理解それ自体で直観的に理解しようとしなさい」
「私の言うことは理解されただろうか?」マハラジは尋ねました。
 そのときたまたま私は教授の友人の芸術家を見て、彼が非常に集中している様子に驚きました、退屈したり、多少興味があったりするどころか、彼はまるで催眠術にかかったかのようにマハラジの言葉を一語一語聞いていました。マハラジもまたこのことに気づいたはずでした。なぜなら、マハラジは無言でその芸術家に微笑み、手を組んで挨拶するように沈黙のコミュニケーションの身振りで数回うなずいたからです。
 しかしながら、教授のほうは精神的障害、貫通できない障害を経験してるようで、彼はマハラジにそう言いました。するとマハラジは「この『障害』は想像上の『あなた』によって作られた想像上の障害であり、その想像上の『あなた』がそれ自身を肉体と一体化しているのだ」と言いました。するとマハラジは続けました。「繰り返して言おう。否定者それ自身が消える(!)ためには、最終的な完全な否定がなければならない。あなたがしようとしていることは、『実存』という観念の手段で、自分の本質を理解しようとしていることだ。それに対して現実においては、『私』(あなた)は存在するわけでも、存在しないわけでもなく、『私』は実存というまさに観念を超え、肯定的存在と否定的存在の両方の観念を超えている。このことが深く理解されないかぎり、あなたは自分自身の想像上の、そして、おのおのが以前のものよりも強力な障害を作り続けることだろう。あなたが見つけようとしているものは、あなたがすでにそうである本質なのだ」
 それから、教授は尋ねました。「このことは、誰も私を自分の本質に導き戻す事はできないという意味ですか?」マハラジは「まさにそういうことだ」と確認しました。「今あなたが導かれうるどんな『どこ』もない。この立場に明確に気づくことが答えである
【為されるべきことは何もないということをただ直観的に理解すること。そして、悲劇的な皮肉とは、そういった気づきと直観的理解は意志的行為ではありえないということだ。あなたの目覚めの状態は朝それ自身でやって来るのだろうか、それとも、あなたは自分の意志的行為として自分自身を目覚めさせるのだろうか? 実際、『あなた』の側のほんのわずかな努力も、それがなければ自然に自発的に起こったであろうものを妨害することであろう。そして、冗談の中の冗談とは、あなたが意図的に何かをしないこともまた、それが起こるのを妨げるということだ。それは実に単純なことだ!】
何かを『する』ことも、何かを『しないこと』もともに意識的努力なのだ。『おこなうこと』の肯定的否定的両面の完全な不在、行為者の完全な不在がなければならない。実際、これが本当の『明け渡し』である」
 セッションの終わりで、その教授と友人の芸術家が去るときマハラジは芸術家に微笑み、彼がまた来るかどうかを尋ねました。彼は非常に謙虚にマハラジに敬意を表し、微笑んで「自分は来ざるをえないでしょう」と答えました。そして、私は思ったものです。その朝の講話の本当の恩恵を受け取ったのは、学のある自分の知性で積極的に明確に語る教授なのか、それとも、自分の感受性豊かな洞察で受け身で受容する芸術家なのかと。


★私の補足★(2021/1/13 補足)
悟りは、あるがまま。努力や放棄は執着で苦しみが続く。
真理、神、幸福は近くにある、自分自身の心の中にあるという古今東西の伝承と同じ。
赤ちゃんが魅力的なのは、魂がまだ真我(本質)に近い状態を維持しているので、側にいるだけで、見るだけでも心や体が癒される治癒効果の波動を放射していると感じる。
参考動画


『青い鳥』(フランス)モーリス・メーテルリンク作の童話劇。1908年発表。
青い鳥 - Wikipedia
貧しい木こりの子供であるチルチルとミチルの兄妹が、クリスマス・イヴの夢の中で老婆の姿をした妖精ベリリューヌ(若月訳では「ベリーリウンヌ」)に頼まれ、彼女の病気の娘のために、幸福の青い鳥を探しに行く。チルチルが、ベリリューヌから与えられた帽子の額に付いているダイヤモンドを回すことによって、頭のコブが押され、物の本質を見通すことができ(“心眼”が開く)、動物や火や水などの元素が魂を持っているのがわかる。


ふたりは光に案内され、青い鳥を探して思い出の国、夜の御殿、森、幸福の花園、墓地、未来の王国を冒険する。夢からさめた後、森や家の中が以前よりも幸福であるように見える。チルチルは自分の鳥かごの鳥が以前より青くなっているのに気づき、それを妖精に似た隣人のベルランゴ夫人(若月訳では「ベランゴー」)の病気の娘に与える。病気が治った娘が礼を言いに来るが、彼女は鳥に逃けられてしまう。

2022/2/9 補足
私は常々、マハラジの言いたい事を、小学生でも理解できるように、噛み砕いて簡単な説明にできないものかと試行錯誤して、色んな例え話に変えて説明を試みている。
 古今東西の有名な童話を読むと、作者たちが真理を子供でも理解できる優しい物語に、
落とし込んで表現している事実に感動する。
星の王子さま - Wikipedia 
フランス人の飛行士・小説家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの小説。
彼の代表作であり、1943年にアメリカで出版された。
2015年現在、初版以来、200以上の国と地域の言葉に翻訳される。


 だがしかし、マハラジが言う「どんな真理もそれが表現を与えられた瞬間に真理ではなくなる。それは一つの観念になってしまうのだ!」という言い分も良く理解できる。


たぶん「青い鳥」や「星の王子さま」を読んだ人で、
文章を書く事が好きな人なら全員、一度は空想したはずだ。
自分も死ぬまでに、一作ぐらい童話を書いてみたい、書き残したいと…。



①第3章「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」第8章「ニサルガダッタ・マハラジとの対話」 - 中高年応援チャンネル ( 55歳 地球旅行 日記 )

試し読みあり

Baruch Spinozaスピノザ、Baruch Spinoza -- Friedrich Schelling -- Georg Hegel -- Ralph Waldo Emerson -- F. H. Bradley -- Ken Wilber -- David R Hawkins -- Tony Parsons

ニサルガダッタ・マハラジ
Nisargadatta Maharaj | Gurusfeet.com
https://ja.wikiup.wiki/wiki/Nisargadatta_Maharaj


ニサルガダッタ・マハラジを深く理解している人たちを紹介


★福間巌 (ふくま いわお)
福間 巌 - 株式会社ナチュラルスピリット ナチュラルスピリットは、「意識の目覚め」に役立つ情報を提供することによって、 人々の幸せとスピリチュアルな成長に貢献してゆきます。
翻訳書
「アイ・アム・ザット私は在るニサルガダッタ・マハラジとの対話」2005


★高木悠鼓 (たかき ゆうこ)
髙木悠鼓(たかきゆうこ)
大学卒業後、教育関係の仕事を経て、現在は、作家・翻訳家・出版業・シンプル道コンサルティング業(話相手業)を営む。
https://www.simple-dou.com/profile1.html
翻訳書
「意識に先立って ― ニサルガダッタ・マハラジとの対話」2018
「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの 時間以前からあった永遠の真実」2020
「誰がかまうもんか?!」ラメッシ・バルセカール著(マハラジの一番弟子)
「意識は語る――ラメッシ・バルセカールとの対話」ラメッシ・バルセカール著
「ただそれだけ―セイラー・ボブ・アダムソンの生涯と教え」マハラジの弟子
「あなたの世界の終わり―「目覚め」とその“あと”のプロセス」アジャシャンティ


・mandalacast
解説「アイ・アム・ザット 私は在る ニサルガダッタ・マハラジとの対話」 - YouTube


・木幡 等 (こわた ひとし)
ニサルガダッタ・マハラジ~その人物と教えについて~| 言葉による伝達


・David Godman 日本語字幕 機能on
Who am I - Nisargadatta Maharaj - YouTube
Nisargadatta Maharaj and Ramana Maharshi, part one. - YouTube

 
ニサルガダッタ・マハラジ 日本語の朗読

ニサルガダッタ・マハラジ 日本語字幕つき
マハラジ、私は生まれていない - YouTube


ノンデュアリティ(非二元)関連動画リストが多いチャンネル
stock wood - YouTube



★ニサルガダッタ・マハラジの弟子たち★
・セイラー・ボブ・アダムソン 
1976~77年、彼はボンベイでニサルガダッタ・マハラジと12か月間過ごした。
Sailor Bob Adamson | Gurusfeet.com
セイラー・ボブ・アダムソン | 空愛ジョイのブログ
非二元エゴ | 空愛ジョイのブログ

セイラー・ボブ・アダムソン①(メルボルン): 拓の世界一周旅日記

Sailor Bob's Cafe: セイラー・ボブ・アダムソンの教え(詳しく)①
ニサルガダッタの弟子――『ただそれだけ―セイラー・ボブ・アダムソンの生涯と教え』 カリヤニ・ローリー | 考えるための書評集


・ラマカント・マハラジ(1941~2018)
ニサルガダッタ・マハラジ(1981年9月8日没)の直接の弟子。19年間、師とともに過ごした。
「自己なき自己 ― ラマカント・マハラジとの対話」2018
試し読みあり
自己なき自己 ― ラマカント・マハラジとの対話 | アン・ショー, 高橋 たまみ |本 | 通販 | Amazon


・モーリス・フリードマン(1901年10月20日~1976年3月9日)ポーランド系ユダヤ人

Maurice Frydman - Wikipedia

インドにいる間、フリードマンはマハトマ・ガンディーの弟子になり、彼のアシュラムに住み、そこでガンディー自身が使用する糸車を作りました。彼のエンジニアリングスキルを使用して、ガンジー用のいくつかの新しいタイプのスピニングホイールを作成しました。これにより、インドで最も効率的で経済的なスピニングホイールを見つけることに興味をそそられました。
彼はネルーの近くにいてラマナ・マハルシとジッドゥ・クリシュナムルティと関係がありました。
ニサルガダッタ・マハラジの「I Am That」(1973)を翻訳し、全世界にマハラジを紹介する。
アドヴァイタの第一人者であるニサルガダッタ・マハラジの長年の友人であり、彼をジュニャーナと見なしていたモーリス・フライドマンは、1977年にインドで亡くなり、ニサルガダッタがベッドサイドにいました。


★ニサルガダッタ・マハラジの本 I Am That - Wikipedia を評価している人々★
この本は、エックハルト・トール、ウエイン・ダイアー、デーパック・チョプラ、アジャシャンティなどの作家、教師から、著者の傑作であり精神的な古典と見なされています。
エックハルト・トール - Wikipedia
ウエイン・W・ダイアー - Wikipedia (1940~2015)アメリカ人

THE SHIFT ダイアー博士への質問(監督から) - YouTube
ウェイン・ダイアーは、ニサルガダッタ・マハラジを教師として主張し、シヴァ・アドヴァイタ(非二元論)哲学I Am Thatに関する講演の編集から、「愛は「私はすべて」と言います。知恵は「私は何もありません」と言います」という引用を引用しました。彼はアブラハム・マズローの自己実現の概念と、彼が彼のマスターであると考えたスワミ・ムクタナンダの教えに影響を受けました。彼の本の中で、Wishes Fulfilled; マニフェストの芸術を習得したダイアー博士は、アッシジの聖フランチェスコと中国の哲学者老子を彼の作品の基本的な影響力として認めました。


Deepak Chopra - Wikipedia (デーパック・チョプラ)
Adyashanti - Wikipedia (アジャシャンティ)


★要注意の項目・系統 lineage 転載
Neo-Advaita - Wikipedia 
グーグル翻訳
西洋の批評家は、ラマナ・マハルシとネオ・アドヴァイタの間の認識された関係に反対し、ラマナはいかなる血統も宣伝しなかった。自分を教祖として公表しなかった、弟子がいると主張したことはなかった、後継者を任命することはありませんでした。それにもかかわらず、彼の血統にあると主張したり、示唆したり、他の人から言われたりする現代の教師はたくさんいます。これらの主張は、他の教師によって争われています。ラマナ・マハルシからの血統はないと述べています。批評家はまた、ラマナやニサルガダッタマハラジのような志を同じくする教師は料金や寄付を請求しなかったと述べています。
DeepL翻訳
西洋の批評家たちは、ラマナ・マハリシとネオ・アドヴァイタの関係が認識されていることに異議を唱え、ラマナがいかなる系統も推進せず、グルとして自身を公表せず、弟子がいると主張せず、いかなる後継者も任命しなかったことに言及しています。にもかかわらず、彼の系統であると主張、示唆、または他者から言われる現代の教師たちが数多く存在します。 これらの主張に対して、他の教師たちは、ラマナ・マハリシからの血統は存在しないとして反論しています。また批評家は、ラマナやニサルガダッタ・マハラジなどの志の高い教師たちが料金や寄付を徴収しなかったことも指摘しています。


★ニサルガダッタ・マハラジの弟子の系譜 Disciples of Nisargadatta Maharaj

主な弟子

・ラメッシ・バルセカール (Ramesh S.Balsekar 1917年~2009年) インド人
Ramesh Balsekar | Gurusfeet.com 賛否両論のある弟子(笑)


・セイラー・ボブ・アダムソン (Sailor Bob Adamson 1928~)オーストラリア人

Sailor Bob Adamson | Gurusfeet.com


・モーリス・フリードマン (Maurice Frydman 1901年~1976年)ポーランド系ユダヤ人
Maurice Frydman | Gurusfeet.com


・ラマカント・マハラジ(1941~2018)インド人
Ramakant Maharaj | Gurusfeet.com
Ramakant Maharaj USA Talk - September 12, 2016 - YouTube


・ステファン・ウォリンスキー(1950~)アメリカ人
Stephen Wolinsky | Gurusfeet.com


・ジーン・ダン(1920~)
Jean Dunn | Gurusfeet.com


・アレクサンダー・スミス(1948~1998,49歳) オランダ人
Alexander Smit | Gurusfeet.com
Alexander Smit (spiritueel leraar) - Wikipedia
アレクサンダー(レックス)スミット(Alexander (Lex) Smit)
別名スリ・パラブラフマダッタ・マハラジ(Sri Parabrahmadatta Maharaj)
1948年10月21日~1998年6月20日・49歳
オランダの精神的な教師であり、ヨガの教師でした。

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